AGA治療薬は、薄毛に悩む多くの人々に、科学的根拠に基づいた確かな改善の可能性を提供してくれます。しかし、その恩恵を受けるためには、私たちは患者として、一つの重要な覚悟を持たなければなりません。それは、治療に伴う全ての決定、そしてその結果に対して、最終的な「自己責任」を負う、ということです。これは、決して医師が責任を放棄するという意味ではありません。むしろ、医師から提供される正確な情報に基づき、自分自身の体と人生について、主体的に判断を下す、という成熟した姿勢が求められる、ということです。治療を開始する前、医師は、薬の効果だけでなく、考えられる副作用の種類や発現頻度、そして万が一の時の対処法について、詳細に説明する義務があります(インフォームドコンセント)。この時、私たちは、ただ受け身で話を聞くのではなく、理解できない点は納得がいくまで質問し、そのリスクを全て受け入れた上で、治療を開始するかどうかを、自分自身の意志で決定しなければなりません。例えば、ごく稀に起こりうる性機能への影響というリスクを冒してでも、髪を取り戻すことのメリットの方が大きいと判断するのか。あるいは、そのリスクは受け入れられないと考え、より穏やかな別の治療法を選択するのか。その価値判断を下せるのは、他の誰でもない、あなた自身だけです-。そして、治療を開始した後も、自己責任の原則は続きます。毎日、用法・用量を守って正しく薬を服用するのは、あなた自身の責任です。そして、もし体に何か異変を感じた時に、それを放置せず、速やかに医師に報告するのも、あなた自身の責任です。医師は、あなたの協力なくして、最適な治療を提供することはできません。AGA治療は、医師に全てを丸投げする「おまかせ医療」ではありません。それは、医師という専門家を、信頼できるパートナーとして、あるいは優秀なナビゲーターとして、あなた自身が主体となって進めていく、自己実現のための一つのプロジェクトなのです。その責任と覚悟を持つことこそが、後悔のない、満足のいく結果へと繋がる、唯一の道と言えるでしょう。
AGA治療は自己責任副作用のリスクを理解した上で