薄毛対策研究室

2019年12月
  • 縮毛矯正をやめたら薄毛は改善する?知っておきたいこと

    薄毛

    「縮毛矯正を繰り返してきたけれど、最近薄毛が気になるようになった。もし縮毛矯正をやめたら、薄毛は改善するのだろうか?」そんな疑問を抱いている方もいるかもしれません。縮毛矯正をやめることで、髪や頭皮への負担が軽減され、結果として髪の状態が改善する可能性はあります。しかし、それが直接的に薄毛の根本的な改善に繋がるかどうかは、薄毛の原因によって異なります。まず、縮毛矯正によるダメージが主な原因で抜け毛が増えていたり、髪が細くなっていたりした場合です。この場合、縮毛矯正をやめて、髪や頭皮への化学的・物理的なストレスがなくなれば、徐々に頭皮環境が整い、健康な髪が生えやすい状態に戻っていくことが期待できます。薬剤による刺激や熱によるタンパク質変性がなくなることで、髪本来の強さやツヤを取り戻し、切れ毛や枝毛も減ってくるでしょう。これにより、見た目のボリューム感がアップしたり、抜け毛が減ったりする可能性があります。ただし、髪の毛にはヘアサイクルがあるため、効果を実感するまでには数ヶ月から半年、あるいはそれ以上の時間が必要になることを理解しておく必要があります。一方、薄毛の原因がAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)、あるいは他の内科的疾患、栄養不足、極度のストレスなど、縮毛矯正とは直接関係のない要因である場合、縮毛矯正をやめただけでは薄毛の根本的な改善は期待できません。これらの場合は、それぞれの原因に応じた専門的な治療や対策が必要となります。例えば、AGAやFAGAであれば、皮膚科や専門クリニックでの薬物療法などが検討されます。縮毛矯正をやめることは、あくまで髪と頭皮の健康状態を良好に保つための一つの手段であり、それ自体が万能な薄毛治療法ではないということを認識しておくことが重要です。もし縮毛矯正をやめても薄毛の改善が見られない場合や、薄毛が進行しているように感じる場合は、自己判断せずに皮膚科などの専門医に相談することをお勧めします。医師は、薄毛の原因を正確に診断し、適切なアドバイスや治療法を提案してくれます。縮毛矯正をやめるという選択は、髪への優しさを考えた良い一歩ですが、それと並行して、薄毛の本当の原因を見極め、適切なケアを行うことが大切です。

  • 専門医が語る、20代の薄毛治療の選択肢

    かつら

    本日は、若年層の薄毛治療に詳しい皮膚科専門医の佐藤先生(仮名)にお話を伺います。先生、最近20代で薄毛に悩む方が増えていると聞きますが、実際のところいかがでしょうか。佐藤先生「はい、当クリニックでも20代の患者さんは確実に増えています。特に男性型脱毛症(AGA)を早期に発症される方が目立ちますね。ご本人にとっては深刻な悩みであり、精神的な負担も大きいようです。」20代でAGAと診断された場合、どのような治療法が考えられますか。佐藤先生「まず重要なのは、早期発見・早期治療です。AGAは進行性の脱毛症ですので、放置すると徐々に薄毛が進行してしまいます。20代であれば、毛母細胞の活性がまだ残っている場合が多く、早期に治療を開始することで良好な効果が期待できます。具体的な治療法としては、内服薬と外用薬が中心となります。内服薬では、AGAの原因物質であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑えるフィナステリドやデュタステリドが用いられます。これにより、抜け毛を減らし、ヘアサイクルの正常化を促します。外用薬としては、ミノキシジルが一般的です。これは頭皮の血行を促進し、毛母細胞を活性化させることで発毛を促す効果があります。」これらの薬物療法以外に、20代向けの治療法はありますか。佐藤先生「薬物療法で効果が不十分な場合や、より積極的な改善を望む場合には、低出力レーザー治療や、自身の血液から抽出した成長因子を利用するPRP療法なども選択肢として考えられます。ただし、これらの治療は保険適用外となる場合が多く、費用も考慮する必要があります。自毛植毛も一つの選択肢ですが、20代の場合はまだAGAの進行パターンが確定していないこともあり、慎重な判断が必要です。まずは薬物療法で進行を抑えることが優先されるケースが多いですね。」治療を始めるにあたって、20代の方が気をつけるべきことはありますか。佐藤先生「まず、インターネットの情報だけに頼らず、必ず専門医の診断を受けることです。自己判断で市販の育毛剤を使用したり、効果の不明な民間療法に頼ったりするのは避けるべきです。また、治療効果には個人差があり、根気強く継続することが重要です。そして、治療と並行して、バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレス管理といった生活習慣の改善にも取り組むことが、治療効果を高める上で非常に大切です。」

  • 毛髪ホルモン測定後のアクション。結果をどう活かすか

    円形脱毛症

    毛髪ホルモン量測定キットで自分のホルモンバランスに関する情報を得た後、大切なのはその結果をどのように活かしていくかです。単に数値を見て一喜一憂するだけでは、せっかくの検査も意味がありません。得られた情報を元に、具体的なアクションプランを立て、健康増進や不調改善に繋げていくことが重要です。まず、結果を正しく理解することから始めましょう。多くのキットでは、測定されたホルモン値とともに、基準値やそのホルモンの役割、バランスが崩れた場合の影響などが解説されています。これらの情報をよく読み込み、自分の結果がどのような状態を示しているのかを把握します。ただし、ここで自己判断で深刻に考えすぎたり、逆に軽視したりするのは禁物です。あくまでスクリーニング検査の結果であることを念頭に置きましょう。次に、生活習慣の見直しです。ホルモンバランスは、食事、睡眠、運動、ストレスといった日々の生活習慣と密接に関わっています。例えば、コルチゾール値が高かった場合は、ストレスの原因を特定し、リラックスできる時間を作る、十分な睡眠時間を確保する、適度な運動を取り入れるといった対策が考えられます。性ホルモンのバランスが乱れていた場合は、バランスの取れた食事を心がけ、ホルモン様作用のあるとされる食品(例えば大豆製品など)を意識して摂取したり、過度なダイエットを避けたりすることも有効かもしれません。キットによっては、結果に基づいた具体的な生活習慣改善のアドバイスが提供される場合もあるので、参考にしてみましょう。そして、最も重要なアクションは、必要に応じて専門医に相談することです。特に、ホルモン値が基準値から大きく外れていたり、自覚症状があったりする場合には、速やかに医師の診察を受けるべきです。医師は、毛髪検査の結果だけでなく、問診、血液検査、その他の検査結果を総合的に判断し、正確な診断と適切な治療法を提案してくれます。例えば、内分泌科医や婦人科医、皮膚科医(薄毛の悩みの場合)などが相談先として考えられます。毛髪ホルモン量測定キットは、医療機関を受診するきっかけを与えてくれるツールでもあります。検査結果を持参して医師に相談することで、よりスムーズなコミュニケーションが期待できるでしょう。検査結果を最大限に活かし、より健康的な生活を送るための一歩を踏み出しましょう。