50代になりある日突然突きつけられた頭頂部の薄毛という現実。それは単なる外見の変化以上に私の心に深い影を落としました。毎朝鏡の前に立つたびにため息をつき明るい場所に行くのを避け人の視線が自分の頭に向けられているのではないかと疑心暗鬼になる日々。「女性としての魅力が終わってしまったのではないか」という喪失感は言葉にできないほど辛いものでした。色々な育毛剤を試し髪型を変えてみても思うような結果が出ず焦りと不安ばかりが募っていきました。しかしそんな私が自信を取り戻すきっかけとなったのは「隠す」ことから「ケアする」ことへと意識を変えたことでした。まずは自分の髪の状態を客観的に知るために専門のクリニックでカウンセリングを受けました。そこで医師から「年齢による変化は誰にでも起こることであり適切なケアで維持改善は可能だ」と説明を受けた時肩の荷が下りたような気がしました。自分一人で抱え込んでいた悩みは医学的に説明のつく現象であり恥じることではなかったのだと気づいたからです。それからは処方された薬の服用と並行して食事や睡眠といった生活習慣の見直しを始めました。すぐにフサフサになったわけではありませんが数ヶ月経つ頃には抜け毛が減り髪にハリが出てきたのを実感できるようになりました。また思い切って美容師さんに悩みを相談しトップにボリュームが出るショートカットにしてもらったことも大きな転換点でした。プロのアドバイス通りにセットすると薄い部分が目立たなくなり鏡を見るのが苦痛ではなくなりました。さらに部分ウィッグを試着してみたことで「いざとなればこれがある」という安心感も得られました。薄毛というコンプレックスは私に自分自身を労わることの大切さを教えてくれました。髪は年齢とともに変化しますがそれを受け入れながら前向きに対処していく姿勢こそが今の私の自信につながっています。同じ悩みを持つ50代の女性たちに伝えたいのは決して一人で悩まないでほしいということです。行動を起こせば必ず道は開けます。髪の変化は新しい自分らしい美しさを見つけるためのステップなのかもしれません。
鏡を見るのが怖かった私が自信を取り戻すまで