高校生でつむじ周りの薄毛が気になり始めると、「もしかしてAGA(男性型脱毛症)なのでは?」と不安になるかもしれません。高校生のつむじの薄毛がAGAである可能性はどの程度あり、どのように見分ければ良いのでしょうか。まず、AGAのメカニズムを簡単に説明すると、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、5αリダクターゼという酵素の働きによってジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、このDHTが毛乳頭細胞にある受容体と結合することで、毛髪の成長期を短縮させ、髪が太く長く成長する前に抜け落ちてしまうというものです。この感受性には遺伝的な要因が大きく関わっています。高校生でつむじの薄毛がAGAである可能性は、成人男性と比較すると低いと言えますが、決してゼロではありません。特に、家族(父方・母方双方)に薄毛の人がいる場合は、遺伝的にAGAを発症しやすい体質である可能性が考えられます。AGAによる薄毛の進行パターンには特徴があり、つむじ(頭頂部)から薄くなるO字型、額の生え際から後退するM字型、あるいはその両方が混合するU字型などがあります。高校生のつむじの薄毛がAGAかどうかを見分けるポイントとしては、以下の点が挙げられます。まず、「進行性であるかどうか」です。生まれつきのつむじの形ではなく、以前と比べて明らかに抜け毛が増え、つむじ周りの地肌が目立つようになってきた場合は、AGAの可能性を考慮する必要があります。次に、「抜け毛の質」です。細くて短い、いわゆる「うぶ毛」のような抜け毛が増えてきたら、ヘアサイクルが乱れているサインかもしれません。また、「頭皮の状態」もチェックポイントです。頭皮が脂っぽかったり、フケやかゆみがあったりする場合は、頭皮環境が悪化しており、薄毛を助長している可能性があります。ただし、これらの症状はAGA以外の原因(例えば、脂漏性皮膚炎など)でも起こり得るため、自己判断は禁物です。最も確実なのは、皮膚科やAGA専門クリニックを受診し、医師の診察を受けることです。医師は、マイクロスコープなどで頭皮や毛髪の状態を詳しく観察し、必要に応じて問診や血液検査などを行い、総合的に診断を下します。もしAGAと診断された場合でも、早期に適切な治療を開始することで、進行を遅らせたり、改善したりすることが期待できます。
— 円形脱毛症 —
高校生のつむじ薄毛。AGAの可能性と見分け方
2023年2月9日